チタンボルト(チタンネジ)とは?材質特性からメリットまでご紹介!

部品の軽量化や高強度化においては、チタンボルト(チタンネジ)が採用されるケースが多くあります。本コラムでは、チタンボルトの基礎知識から当社の製品事例までご紹介いたします。

チタンボルト(チタンネジ)とは?

チタンボルトとは、言葉の通りチタンで作られており、ステンレス鋼よりも丈夫な材質となっております。耐食性や電気、熱も通しにくいという特徴もあり、自動車業界や航空宇宙業界、電子機器など幅広い業界において採用されています。

特に、近年、部品の軽量化&高強度化のニーズが強く、ネジのような小さい締結部品に対しても軽量化や高強度化が求められています。その中で需要が高まっているのが、チタン製ネジです。

チタンボルト(チタンネジ)の材質種類と特性

チタンボルトは、主に純チタン、α型合金、β型合金、α+β型合金の4種類があります。それぞれに特徴があり、用途によって使い分けられています。

純チタン

純チタンは、チタンを主成分とする合金です。化学的純度が99%以上のものを指します。耐食性、耐熱性、生体適合性に優れています。

JIS規格では純度と強度に基づいて1種から4種に分類されます。

 

チタン合金:α型合金

α型合金は、チタンにアルミニウム、スズ、ジルコニウムなどの元素を添加した合金です。α型合金は、純チタンよりも強度が高く、耐熱性に優れています。航空機構造材、タービンブレード、熱交換器など、高温環境で使用される用途に使用されます。

一般的に熱間鍛造を用いてネジ、ボルトが製作されます。また、圧造による塑性加工には不向きな材料のため、多くは切削加工によって製造されており、非常にコストも高くなっています。

※代表的なα型合金: Ti-5Al-2.5SnELI、Ti-8Al-1Mo-1V

 

チタン合金:β型合金

β型合金は、チタンにバナジウム、モリブデン、ニオブなどの元素を添加した合金です。β型合金は、α型合金よりも強度が高いことが特徴です。β相と呼ばれる結晶構造を持ち、高強度、冷間加工性、超塑性に優れています。しかし、高温には弱く、強度を維持することができない欠点もあります。

※代表的なβ型合金: Ti-15V-3Cr-3Al-3Sn、Ti-10V-2Fe-3Al

 

当サイトを運営する太陽精工では、β型合金について、冷間圧造加工で製造することが可能です!日本国内では、β型合金を冷間圧造できる企業が数社に限られています。

 

チタン合金:α+β型合金

α+β型合金は、α型合金とβ型合金の両方の特性を兼ね備えた合金です。α+β型合金は、強度、耐熱性、塑性変形がバランスよく優れています。特に、Ti-6Al-4Vは最も広く使用されているチタン合金で、航空機、医療、産業など様々な分野のネジ・ボルトに利用されます。

こちらもα型合金同様、一般的に熱間鍛造を用いてネジ、ボルトが製作されます。

※代表的なα+β型合金: Ti-6Al-4V、Ti-6Al-4V ELI

 

是非、チタンネジでお困りの際は当社にご相談ください!

>>当社の商品「チタンボルト(チタンネジ)」について詳しくはこちら

チタンボルトのメリット

■軽量化

チタンの材質の特徴として、「軽い」、「錆びにくい」、「強い」ということがあります。比重として、ステンレス鋼よりも軽量であることから、同サイズのチタンボルトに変更することで大幅な軽量化を見込むことができます。

■高強度化

チタンは、鉄やアルミに比べて、密度が低いにも関わらず、高い強度を持っています。また、チタンは耐食性にも優れており、素地がむき出しになっていても直ちに強力な薄いチタン酸化物の皮膜(不働態皮膜)ができます。これによって、内部の金属を保護し、酸化の進行を防ぐことができます。高強度なだけでなく、これにより耐用性も高いことから、長期的な使用も可能で、トータルコストダウンも見込むことができます。

 

>>チタンボルトの軽量化&高強度化について

>>ボルトの軽量化をお考えの方へ

チタンボルト(チタンネジ)による製品事例のご紹介!

続いて、実際に当社で製造したチタンボルトの製品事例をご紹介いたします。

合金チタンボルト

こちらはモビリティ業界向けの合金チタンボルトです。合金チタン材は難加工材のため、圧造による塑性加工には不向きな材料です。また塑性加工を行う際にも、チタン特有のスプリングバックにより金型への負荷も高いため、金型設計に技術ノウハウが必要となります。

当社では合金チタン材を塑性加工・鍛造加工にて長年対応しているため、写真のような六角穴の鍛造加工にも対応可能です。一方で・・・

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貫通穴付きチタンボルト

こちらの製品は、モビリティ業界向けの貫通穴付きチタンボルトです。合金チタン材は難加工材のため、圧造による塑性加工には不向きな材料です。またチタン特有のスプリングバックにより、金型への負荷も高くなり、鍛造金型ノウハウが必要となります。

当社では・・・

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チタンボルト(チタンネジ)のことなら、特殊ネジ カスタム部品製造.comまで!

チタンボルトのことでお困りの際は特殊ネジ カスタム部品製造.comを運営しております太陽精工株式会社までお気軽にお問い合わせください。

 

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