ボルトの軽量化への考え方について

カーボンニュートラル実現に向け、エネルギー高効率化の観点より様々な部品での軽量化が求められています。ボルト等の締結部品もその例外ではありません。例えば30,000個の部品を要する自動車部品の中で、約2,000~3,000個が締結部品にあります。1本あたりの重量0.5gを軽量化させると、おおよそ車体重量1kgの軽量化につながることになります。このように材質による軽量化だけでなく形状による軽量化を考えていくことが、今後の課題になります。

ここでは、当社が提案する材質による軽量化と形状による軽量化について、そして実際に当社が製作した軽量化ボルトの事例をご紹介いたします。

軽量化において重要なこととは?

ねじやボルトのような締結部品を軽量化する上で、締結部品としての機能を損なわれないことが重要です。設計変更した結果、強度不足・ゆるみやすい・割れといった不良が発生してはならず、細かなノウハウが必要とする分野です。

当社はこれまで様々な特殊ネジのご相談を承ってきました。特に最近はネジやボルトの軽量化についてご相談をいただいており、材料軸と形状軸の2点から提案しております。そこで、下記ではその材料軸と形状軸のそれぞれの軽量化提案について解説いたします。

当社が提案する材質による軽量化

材質変更によるボルトの軽量化においては、当社では大きく2つございます。

アルミボルトによる軽量化

一般的に部品点数の多いネジやボルトの主原料は鉄です。他の材質よりも販売価格が低く、表面処理を施すことで必要な機能を付加させています。その鉄の比重は約7.1~7.4gですので、現在では鉄の比重の1/3であるアルミへの材質変更が多くなされています。しかしアルミは鉄と比較して引っ張り強さが1/3のため強度不足に陥る可能性もあります。

>>軽量化に最適なアルミボルトについて

>>鉄材部品⇒アルミへの材質変更で60%の軽量化した技術提案事例はこちら

 

チタンボルトによる軽量化

このような観点から、当社はチタン材料も取り扱っております。チタンは軽量材料だけではなく非常に不活性な材料であり、耐食性にも非常に優れております。当社は純チタンだけでなく、β-チタンと呼ばれるチタン合金での製品実績もあります。チタン合金は非常に高強度、圧延性の悪さ、焼付が激しい材料で加工時の金型、潤滑油等の選択がポイントとなってまいります。当社はこの材料を用いて10年以上の量産実績があり、当業界も数少ない加工メーカーと自負しておりますので、本材料の部品を検討されているお客様は是非お声掛け願います。

>>部品の軽量化&高強度化を実現するチタンネジはこちら

>>チタン製の締結部品事例はこちら

 

当社が提案する形状による軽量化

形状による軽量化においては、頭部厚さを薄くする低頭ねじや軸部を小さくする小径ねじなど様々な軽量化がなされてきました。加えて製品に空洞部を設ける(穴付きの形状)にする軽量化も数多く採用されています。こちらは強度面においての検証が必要となりますが、当社は穴付き形状においても数多くの製作実績があり、パイプ形状でのネジ加工等の様々な加工ノウハウを携えております。強度面も含め設計段階からのご相談を頂ければ、加工面も考慮しての提案をさせて頂きます。

当社はロードレースで使用される競技用自転車の世界で軽量部品の量産実績が多数あります。この経験とノウハウを生かして必ずや部品軽量化のお役に立てると考えております。部品の軽量化でお悩みの際は是非私どもにお声がけください。

>>小ねじの製品事例はこちら

>>低頭形状の製品事例はこちら

>>薄頭形状の製品事例はこちら

 

軽量化ボルトの事例紹介

続いて、実際に当社が製作した軽量化ボルトの製品事例紹介です。

リブ付き貫通穴ボルト(M6×P1.0)

こちらは、アルミ材での製造+貫通穴の開いたリブ付き貫通穴ボルトです。圧造で製造後、アルミ用の熱処理をして表面硬度を上げています。その後、切削加工で貫通穴を空け、転造でネジ成形し、表面処理として黒アルマイト処理をしております。
また頭部(ツバ部)には、樹脂で成形したツマミを圧入して、貫通穴部にはワイヤーを通します。こうすることで、ツマミを動かしネジ長さを前後させて、ワイヤーの長さを調整することができます。

>>詳細はこちら

アルミ製 貫通穴特殊ボルト

こちらの製品は、モビリティ向けの貫通穴特殊ボルトです。写真でもわかる通り、天面から貫通穴が空いている製品です。お客様の大きなご要望として、軽量化がありました。そこで当社では、類似品でステンレスを使用していたこともあり、アルミを提案させていただききました。また貫通穴をあけることにより、さらに軽量化を実現しております。切削時のチャックが困難だったため、保持方法も工夫を凝らしています。

>>詳細はこちら

六角穴付特殊テーパー頭ねじ

こちらの製品は、頭にテーパーが入ったトラスねじになっています。お客様からの要望として、緩みにくく軽量化したいとありましたので、テーパーを頭に入れることで、軽量化+外観面で大きく貢献しています。また緩み止め加工をネジ部に施すことでお客様からの要望を要望以上に提案できた製品になっています。

>>詳細はこちら

軽量化ボルトのことなら、特殊ネジ カスタム部品製造.comまで!

軽量化ボルトでお困りの際は特殊ネジ カスタム部品製造.comを運営しております太陽精工株式会社までお気軽にお問い合わせください。

 

◆特殊ネジ カスタム部品製造.comは、冷間圧造技術のノウハウと、オリジナリティ溢れる金型設計力、幅広い調達ネットワーク、そして積極的なVA/VEによる技術提案を行い、多種多様な特殊締結部品の製造を、試作開発から量産までトータルサポートさせていただきます!
>>当サイトについて

 

◆私たちの強みが形となった「冷間圧造」「2ダイ3ブロー」「ヘッダー加工」「転造加工」…など当社のサービス一覧をご紹介します!

>>加工サービス

 

◆私たちは冷間圧造を中心として特殊ネジ カスタム部品の製造を得意としております。特に、「目利き力」でお客様の求める製品の最適な製造方法をご提案させていただきます。実際、工法転換や材質変更などによる大幅なコストダウンを実現した事例が多数ございます!

>>製品事例一覧

>>技術提案事例事例一覧

 

◆特殊ネジ カスタム部品の設計・製造に関して、実際にお客様からいただいたご質問と、その回答を掲載しております!

>>特殊ネジ カスタム部品に関するよくある質問はこちら

 

◆当社の対応しております製品一覧をカタログにしておりますので、更にご興味ある方は是非ご覧ください。無料でダウンロードできます!

 

◆特殊ネジ カスタム部品の製造や工法転換など、お困りの際はお気軽にご相談ください!

>>お問い合わせはこちら