短寸ネジの不完全ネジ部を転造加工のみで最小化

こちらは、相手物との締結時の浮きを抑えるために不完全ネジ部を最小化した短寸ねじを製作してほしいというご相談に対して、弊社独自の転造加工によって不完全ネジ部を最小化した特注短寸段付きネジの製作を実現した技術提案事例です。

短寸ネジの不完全ネジ部を限りなくゼロにしたい...。

既存のお客様より、短寸ネジの不完全ネジ部を小さくすることができないかとのことで、ご相談がありました。

お客様は、不完全ネジを限りなくゼロにすることで、相手物と締結した際にネジが浮かないようにしたいとのことで、弊社の技術力や目利き力に期待いただき、お声掛けをいただきました。

独自ノウハウの転造加工で不完全ネジ部を最小化!

不完全ネジ部を最小化する場合、ヌスミ加工をするという手もあります。しかし弊社では、転造加工に着目し、不完全ネジ部の最小化に向けて取り組みました。

本来、転造加工で重要なことは、製品がパーツフィーダーで送られてきた際に、垂直に喰いつかせて、ターンバックルでのピッチをしっかりと合わせることがポイントです。しかし短寸ネジの不完全ネジ部を最小化するためのポイントは、上記のポイントとは異なる加工方法によって最小化させる点にあります。

※こちらの方法については弊社独自のノウハウとなるため、詳細を割愛させていただきます。不完全ネジ部をなるべく最小化したいというご希望がございましたら、お問い合わせいただいた際にお答えいたします。

 

今回のお客様のご要望に対して、工程数を増やすことなく、独自技術ノウハウが詰め込まれた転造工程の工夫のみで対応することができました。ネジ形状自体がM4*P0.5mmで、そもそも細目だったこともあり、通常の転造加工でも難しい箇所にもかかわらず不完全ネジ部を0.3mm以内で収めております。

今回の工法により、お客様の設計思想を変更せずに図面通りの特注短寸段付きネジの製作を実現することができました。

短寸ネジはそもそもネジを立てることが難しいとされております。理由としては、バランスが悪くなるため、パーツフィーダー上でうまく進まないということがあります。

しかし弊社では、機械の導入により水平式のパーツフィーダを用いることにより、ブランクの供給を可能にしています。また水平式の特長として、振動によりブランクを供給するためバランスの悪いブランクも対応可能となっております。

短寸ネジの製作や、不完全ネジ部を最小化した高精度ネジのことでお悩みの方は、まずは特殊ネジ カスタム部品製造までご相談ください。