高機能ネジ・ボルトとは?高機能ネジ・ボルトの一覧をご紹介!

高機能ネジ・ボルトとは?

近年、製品の高性能化、小型化、軽量化、そして過酷な環境下での使用など、ニーズが多様化・高度化するにつれて、従来のネジ・ボルトでは対応しきれない場面が増えてきました。

そこで登場したのが、特定の機能に特化したり、複数の機能を併せ持ったりする「高機能ネジ・ボルト」です。

今回は「高機能ネジ・ボルト」にはどのようなものがあるのか、事例を交えて詳しく解説していきます。

高機能ネジ・ボルトの一覧をご紹介!

特殊ネジ カスタム部品製造.comでは、様々な高機能ネジ・ボルトを取り扱っております。ここでは、当社が取り扱っている高機能ネジ・ボルトを一覧でご紹介いたします。

 

高機能ネジ・ボルト 種類ラインナップ

特殊ネジ カスタム部品製造.comで製作可能な高機能ネジ・ボルトのラインナップをご紹介いたします。

  1. 脱落防止ネジ・ボルト
  2. 緩み止めネジ・ボルト
  3. 防水ネジ・ボルト
  4. 通電ネジ
  5. ユニットパーツ
  6. 中ツバボルト
  7. 高強度ネジ・ボルト(チタンネジ)
  8. 軽量化ネジ・ボルト(アルミネジ)
  9. 省スペース化ネジ・ボルト(低頭・短寸ネジ)
  10. 基板スペーサー
  11. すべり止めネジ(つまみネジ)

高機能ボルトの事例紹介

続いて、実際に当社が製作した部品点数を削減する高機能ボルトの事例紹介です。

※高機能がゆえに写真としてそのままお見せすることはできません。あらかじめご了承くださいませ。

脱落防止ネジ・ボルト

脱落防止ネジ・ボルトとは、ねじを完全に抜き取っても、取り付けられている部品から脱落したり紛失したりしないように設計された特殊なネジやボルトのことです。特に、頻繁に取り外しを行う点検カバーや保護カバーなどの固定によく用いられます。

 

緩み止めネジ・ボルト

緩み止めネジ(緩み止めボルト)とは、その名の通り緩み止め機能が付与されたネジやボルトのことです。緩み止めネジ(緩み止めボルト)には、ワッシャーや座金を使用する方法や、割ピンを使用する方法、ロックワイヤを使用する方法、ナイロンナット、ハードロックナット等の特殊なネジやボルトを使用する方法など、様々な緩み止め方法がございます。

そのような中で当社で製作している緩み止めネジは、主に下記の2種類です。

①ボンド付きネジ

②タッピングネジ

>>緩み止めネジ(緩み止めボルト)とは?ねじが緩んでしまう要因と対策について解説!
>>緩み止めネジ製品一覧はこちら

防水ネジ・ボルト

防水ネジは、その名の通り、機器や装置の内部へ水や液体、湿気、粉塵などが侵入するのを防ぐために特別に設計されたネジです。通常のネジは部品を固定する「締結」が主な機能ですが、防水ネジはそれに加えて「シール性(密閉性)」を高める工夫が施されています。

電子機器の小型化・高機能化や、屋外で使用される製品の増加に伴い、防水性能への要求はますます高まっており、防水ネジの重要性も増しています。

防水機能を付加する方法としては「Oリング・ガスケット組込み型」「シール材塗布型」「ワッシャー一体型」などがあります。

 

通電ネジ・アースネジ

通電ネジ・アースネジは、部品を機械的に固定する「締結」という基本的な機能に加え、電気を確実に流す「導通」や、機器を安全に接地する「アース(接地)」の役割を果たすために特別に設計されたネジです。

電子機器の高性能化や自動車の電装化が進む現代において、確実な電気的接続は製品の安全性と信頼性を左右する重要な要素であり、通電ネジはそのキーパーツの一つとして様々な分野で活躍しています。

また、安全かつ効果的に通電ネジを使用するためには、以下の点に注意が必要です。

①異種金属接触腐食の防止
湿気環境下で異なる金属を接触させると腐食の恐れがあります。材質の組み合わせに注意し、必要に応じて絶縁処理や適切な表面処理を施してください。

②接触面の清浄維持
締結面の油分、汚れ、過度な酸化被膜は接触抵抗を増大させます。常に清浄な状態を保ってください。

 

ユニットパーツ

締結以外の目的で使用され、ユニットとして機能を発揮する製品のことを指します。

例えば、操作スイッチ部の個所に取り付けられるユニットパーツであれば、スイッチを押す作動・反発にバネが使用され、軸部にバネとスイッチボタンの受け部が入り、その効果となるユニット部品(モノとモノを締結するだけでなく、あらゆる部品を組み込むことが出来る)となります。

>>製品事例「段付き精密ネジ」

 

中ツバボルト

ツバ付き部品の中でも、片側または両側にネジ山が立っているものを、中ツバボルトと呼びます。一般的に中ツバボルトは、ナットと一緒に使用されることが多いため、中ツバネジではなく、中ツバボルトと呼ばれることが多くなっています。

先述の通り、ツバはフランジとも呼ばれるため、フランジボルトと中ツバボルトは非常に類似している製品と言えます。しかし一般的には、上写真のうち左を中ツバボルト、右をフランジボルトと呼ぶことが多くなっています。

フランジボルトの特徴としては、フランジ(ツバ部分)がネジの頭部形状の底面にあるという点があげられます。そしてフランジボルトは、ワッシャー(座金)の代わりにフランジ部分で接触面積を大きくして陥没を防いだり、着座面積が大きいことで緩み止め効果を持たせるため、機能的にも中ツバボルトとは分類されています。

>>中ツバボルトとは?用途から加工方法、特殊形状の製作ポイントまでご紹介!

>>中ツバ部品製品事例一覧はこちら

高強度ネジ・ボルト(チタンネジ)

チタンボルトとは、言葉の通りチタンで作られており、ステンレス鋼よりも丈夫な材質となっております。耐食性や電気、熱も通しにくいという特徴もあり、自動車業界や航空宇宙業界、電子機器など幅広い業界において採用されています。

特に、近年、部品の軽量化&高強度化のニーズが強く、ネジのような小さい締結部品に対しても軽量化や高強度化が求められています。その中で需要が高まっているのが、チタン製ネジです。

>>チタンボルト(チタンネジ)とは?材質特性からメリットまでご紹介!
>>チタンボルト(チタンネジ)製品事例一覧はこちら

軽量化ネジ・ボルト(アルミネジ)

アルミボルトの最大の特徴は軽量化です。材質を鉄からアルミに変えるだけで軽量化においては大きな効果を発揮します。

なぜなら鉄の比重が7.85gに対して、アルミの比重が2.71gと約3分の1にあたるからです。鋼材やステンレス材のボルトは径が大きくなればなるほど高重量になりますが、これをアルミに変更するだけでも大きく軽量化に貢献することが可能です。

またアルミの特性として耐腐食性の高さがあります。酸素と非常に結び付きやすい性質であるアルミは表面に非常に緻密な構造をした保護力の強い酸化皮膜を形成するため、屋外でも安心して使用することが可能です。

>>鉄材部品⇒アルミへの材質変更で60%の軽量化

>>軽量化に最適なアルミボルトについて

>>アルミネジ(アルミボルト)の製品事例一覧はこちら

省スペース化ネジ・ボルト(低頭・短寸ネジ)

近年、通常のネジ・ボルトでは頭部が邪魔になるような狭いスペースでの締結が求められることが増えたため、低頭ネジや短寸ネジのニーズが高まっています。

当社はこれらの省スペース化を目的としたネジ・ボルトの製造を得意としており、特に省スペース化と十分な強度を実現することを強みとしています。

頭部下軸部にRを付けて、低頭ネジの頭部部分の強度を向上させることが可能です。また、穴底と軸部の肉厚を計算して、十分な強度があるかどうかを検討することが可能です。

基板スペーサー

電子部品において筐体内では様々なプリント基板が階層構造の位置関係をなして組み込まれています。その際によく使用されるのが、長さ寸法によって位置が可変可能な「スペーサー」と呼ばれる締結部品です。

代表的なスペーサー形状としては六角軸に雌ネジ、六角軸と反対側に雄ネジがコンビネーションで付いている部品です。本製品は一般的には六角のバー状態の材料からNC旋盤を用いての切削加工で仕上げられるため、当社加工方法と比較すると割高な製品となります。

当社はこの形状のスペーサーを必要機能に応じて圧造+転造で仕上げる形状にVA提案させて頂き、お客様に大きなコストメリットを還元することが可能となります。上記のようなご要望があれば、是非当社までご相談ください。

>>基板スペーサーの製品事例一覧はこちら

>>基板スペーサーに関する技術資料はこちら

すべり止めネジ(つまみネジ)

つまみネジとは、その名の通り手でつまんで締結するネジのことです。頭部にアヤメローレットや平目ローレットを行うことで、滑り止め効果を付与し、手作業での締め付けや緩め作業を素早く行えるのが特徴のネジになります。

 

つまみネジには大きく以下の4種類があります。

■ 蝶ネジ

■ ローレットネジ

■ ノブボルト

■ 化粧ネジ

詳しくは下記記事をご覧ください。

>>つまみネジとは?つまみネジの特徴や種類、加工方法をご紹介!

>>つまみねじの製品事例一覧はこちら

高機能ボルトのことなら、特殊ネジ カスタム部品製造.comまで!

特殊ネジ カスタム部品製造.comでは、2ダイ3ブローによる斬新な冷間圧造加工で、高精度のヘッダー加工を行うことが可能です!

また、長年の経験と技術によりネジやボルト、ピン、リベットなどのパーツ等の量産はもちろん、設計段階からのコストダウン提案などもさせていただきます。

 

◆特殊ネジ カスタム部品製造.comは、冷間圧造技術のノウハウと、オリジナリティ溢れる金型設計力、幅広い調達ネットワーク、そして積極的なVA/VEによる技術提案を行い、多種多様な特殊締結部品の製造を、試作開発から量産までトータルサポートさせていただきます!

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>>当社で加工可能な特殊ネジの種類一覧をご紹介!

>>ネジ・ボルトの軽量化への考え方について

>>部品点数が減らせる「高機能ボルト」をご紹介!

>>鍛造・圧造における「絞り加工」の加工のポイントとは?断面減少率の計算方法もご紹介!

>>ネジ・ボルトの強度区分の考え方について

 

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◆私たちは冷間圧造を中心として特殊ネジ カスタム部品の製造を得意としております。特に、「目利き力」でお客様の求める製品の最適な製造方法をご提案させていただきます。実際、工法転換や材質変更などによる大幅なコストダウンを実現した事例が多数ございます!

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